平成29年度 大分医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 27 70 106 233 393 1165 1402 1210 360
入院患者の年齢階級別患者数です。全体で見ると70歳代が一番多く、60歳以上の患者さんが8割を超え様々な疾患に対応しています。平成28年度と比較すると90歳以上の患者さんが増加しており、高齢化が進んでいることがうかがえます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 38 10.87 6.64 0.00 58.55
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 11.05 8.98 9.52 69.71
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし 15 7.40 4.47 0.00 67.20
当院では胃癌、肝臓、大腸癌、胆道、膵臓、乳癌などの悪性腫瘍に対して外科治療、あるいは化学療法を積極的に行っています。その他に、鼠径ヘルニアや胆石症などを腹腔鏡手術で行っています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 24 15.96 12.35 0.00 68.50
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 15 2.40 3.59 6.67 75.13
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 14 13.07 11.99 0.00 72.57
呼吸器外科で最も多い症例は肺癌+胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術になります。手術療法のみでなく、化学療法や放射線治療を組み合わせた集合的治療を取り入れ治療成績の向上も図っており、術後再発例に対する治療も積極的に行っています。肺癌以外の疾患についても、末梢の腫瘤性病変に対する肺部分切除や気胸に対する手術を行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 47 4.89 3.59 0.00 72.79
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 41 34.73 19.65 4.88 71.93
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 34.95 20.83 24.32 84.35
呼吸器内科で最も多い症例は、肺癌疑いに対する検査になります。肺炎症例も多く、近隣で呼吸器内科が常勤医としている病院が少ないことから入院依頼は多くなっています。全体的に平均年齢は高くなってきているため、様々な疾患をを併発していることが多く在院日数が長い傾向です。呼吸器疾患全般を診療の対象としており、入院では肺癌、誤嚥肺炎、胸水貯留、間質性肺疾患、慢性呼吸不全、睡眠時無呼吸症候群などの患者さんが多いです。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 233 3.25 3.03 2.15 70.35
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 140 8.08 4.62 0.71 72.19
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 86 27.92 17.71 17.44 83.62
虚血性心疾患に対するインターベンション治療、ペースメーカー手術を中心に診療を行っており、急性冠症候群や急性心不全、不整脈などの救急患者も24時間体制で積極的に受け入れています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 73 14.32 10.61 8.22 75.90
060280xxxxxxxx アルコール性肝障害 52 15.33 15.23 3.85 62.40
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 44 18.89 11.44 2.27 76.70
消化器内科で最も多い症例は総胆管結石+内視鏡的胆道ステント留置術になります。2番目に多い肝癌+血管塞栓術は当院の特色の1つです。消化器内科は検査、手術を内視鏡で行うことが多く、外科的治療と比較して患者さんの体の負担が軽いことが特徴です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 110 37.25 27.09 75.45 83.69
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 89 32.26 19.94 39.33 82.52
160990xx99x0xx 多部位外傷 手術なし 手術・処置等2なし 17 28.12 17.85 29.41 83.88
整形外科で最も多い症例は、大腿骨頸部骨折+人工骨頭挿入術になります。大腿骨頸部骨折は医療圏の高齢化に伴い、患者数が増えています。平均年齢83.6歳と高齢であり、手術を行い症状が安定した患者さんに対して、在宅復帰支援に向けリハビリ病院等への転院が多いため転院率が75.4%となっています。
代謝内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病あり85歳未満 15 19.87 15.87 0.00 64.87
100070xx99x010 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病あり85歳未満 11 15.91 11.90 0.00 65.64
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし85歳未満 10 12.10 11.16 0.00 61.00
代謝内分泌内科で最も多い症例は、2型糖尿病になります。代謝内分泌内科では糖尿病の他にも脂質異常症、肥満、甲状腺疾患、副腎疾患などを他診療科と連携しながら行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 77 11.92 7.31 1.30 74.47
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 49 13.37 12.34 2.04 70.39
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 34 18.29 12.92 0.00 70.24
泌尿器科で最も多い症例は、膀胱癌+膀胱悪性腫瘍手術になります。近年では前立腺癌、膀胱癌、尿管結石が増加しており検査後、手術や化学療法などを行っています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 21 11.29 9.27 0.00 69.29
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 - - 3.05 - -
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 - - 6.28 - -
婦人科で最も多い症例は、子宮脱に対する子宮脱手術となります。平成28年4月より入院診療が再開され、医療圏内に手術対応ができる医療機関が少なく女性生殖器の腫瘍性疾患、子宮脱などを扱っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 55 - - 19 - 31 1 7
大腸癌 11 10 20 25 - 80 1 7
乳癌 14 11 - - - 29 1 7
肺癌 27 - 25 46 - 84 1 7
肝癌 18 - 12 - - 94 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院は、平成23年9月30日に大分県がん診療連携協力病院の指定を受け、手術、化学療法、放射線治療など患者さんに合わせた集合的治療を実施しています。胃癌、大腸癌、乳癌を外科、肺癌を呼吸器外科、肝癌を消化器内科が多く診療しています。初発では多い順に肺癌、胃癌、大腸癌、肝癌、乳癌となり再発では肝癌が一番多い傾向です。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 38 16.76 54.26
中等症 92 21.95 80.03
重症 31 23.97 84.74
超重症 - - -
不明 - - -
患者数が最も多いのは中等症となっています。軽症の平均年齢が50歳代に対し中等症、重症、超重症は80歳代と高齢者は重症度が高い傾向となっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
当院は脳神経外科が専門ではないため、患者数が10人未満ですのですべて"-"で表示しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 59 4.68 10.78 1.69 59.37
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 31 1.74 6.97 0.00 67.16
K6335 鼠径ヘルニア手術 15 2.40 7.93 6.67 73.20
外科で最も多い手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術になります。2番目に多い手術は腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術で、どちらも患者さんの体の負担を少なくする腹腔鏡下の手術となっています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 12 2.75 17.00 0.00 67.33
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
呼吸器外科で最も多い手術は、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術となります。胸腔鏡下手術は開胸手術と比べて侵襲も少なく、体への負担が少ないのが特徴です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 124 4.07 4.82 3.23 72.94
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 27 0.00 17.56 44.44 72.52
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 25 0.40 16.76 12.00 70.24
循環器内科で最も多い手術は、経皮的冠動脈ステント留置術(その他)となります。この手術は予定入院となり、
経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞)・(不安定狭心症)は緊急手術で、24時間オンコール体制をとっています。手術後は、状態に合わせて心臓リハビリテーションを行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 171 0.61 1.48 0.00 66.64
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 105 2.46 17.15 15.24 77.41
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 62 1.89 14.35 0.00 75.79
消化器内科で最も多い手術は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術となり、1泊2日が典型的な入院となります。化生性、炎症性のポリープは癌化することがないため、症状や大きさによって経過観察のみでよいことが多いですが、腺腫の場合は癌化する場合があり原則切除の対象となります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 89 5.49 31.84 70.79 83.66
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 39 7.62 30.13 79.49 82.49
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 35 5.09 29.69 22.86 70.91
整形外科で一番多い手術は、骨折観血的手術、2番目に多い手術は人工骨頭挿入術でどちらも下肢の骨折に対する手術で、高齢化に伴い患者数も増えています。当院では、手術からリハビリテーションまで行う場合や、リハビリテーション目的で転院される場合と患者さんの状態をみながら行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 92 0.20 1.47 0.00 58.07
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 80 2.65 8.53 1.25 74.44
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 31 3.23 5.29 6.45 71.58
泌尿器科で一番多い手術は、結石に対する体外衝撃波腎・尿管結石破砕術となります。体外衝撃波腎・尿管結石破砕術は衝撃波を結石にあてて粉砕する装置です。2番目の膀胱悪性腫瘍手術は膀胱癌に対して行っています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 20 0.00 1.00 0.00 39.90
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式) 19 3.42 7.37 0.00 68.79
K872-3 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術,子宮内膜ポリープ切除術 10 0.00 1.00 0.00 46.30
婦人科で最も多い手術は、子宮脱手術となります。医療圏内に手術対応ができる医療機関が少ないので積極的に対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 29 0.58
180010 敗血症 同一 10 0.20
異なる 14 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 48 0.97
異なる - -
厚生労働省による平成26年度のDPC対象病院全国平均は播種性血管内凝固症候群「0.17%」、敗血症「0.56%」、手術処置等の合併症「0.7%」であった。当院の発生率(入院契機が同一と異なる平均値)は播種性血管内凝固内症候群は若干高め、敗血症は全国平均を下回った。しかし、手術処置等の合併症については、透析シャントの狭窄、転倒による人工関節の脱臼、人工膝関節のゆるみ等の疾患で全国平均より少し高くなっています。
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