採用情報 Recruit
研修医
放射線科
放射線科の業務は日々検査された画像のレポートを書くだけでなく、血管造影や放射線治療などの治療に関することも行っています。その他、急性胆嚢炎などに対する透視下での穿刺など、依頼があったときに準緊急で行う処置などもあり、その分野は多岐に渡ります。もちろん、これらの業務は他科の先生との連携が不可欠であり、病院全体で皆様の診療にあたることになりますので、診療〜治療にいたるまで何らかのお役に立てるよう、日々の診療に一生懸命取り組んでいるところです。
医師、放射線技師、看護師、事務など含めた放射線部チームとして皆様の診療のお役に立てれば、と思っています。どうぞよろしく御願いします。
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- 中村 雄介
- 統括診療部長(昭和59年卒)
放射線診断一般、放射線治療、血管造影、IVR -
- 医学博士
- 日本医学放射線学会放射線科専門医
- 日本医師会認定産業医
- 日本インターベンショナルラジオロジー学会(IVR)専門医
- 臨床研修指導医
研修医の皆さんへ
年々進歩していく、医用画像撮像の原理を知り、診断に生かし、さらにこれらを駆使し、治療を実践してます。放射線科とはいえ、医用画像は放射線からだけでなく、核磁気や超音波を元に得られ、ワークステーションを用いて理解しやすい形に再構成します。画像解剖を検討し、信号の性質を考慮し、診断を行い、放射線治療、IVRに役立てる綜合画像診断科であります。
I.研修内容
放射線科の研修カリキュラムは放射線診断(核医学を含む)と放射線腫瘍学(放射線治療)があり、研修医の希望によってそれぞれの研修の時間配分を決定することが可能である。
【研修方法】
- CT・MRI・RI・超音波・各種造影検査に参加する。
- 画像診断報告書業務を、指導医の監督下に作成する。
- Interventional Radiology(IVR)では治療に参加する。
- 放射線治療計画に参加する。
- 院内における他診療科とのカンファレンスに参加する。
【研修プログラム】
- 画像診断プログラム(約3ヶ月間に経験する症例)
(1) 臨床画像解剖・病理学
(2) 単純X線写真 (600)
(3) CT (400)
(4) MRI (300)
(5) RI (100)
(6) 超音波(腹部・体表) (100)
(7) 血管造影(心臓を除く)
(8) 消化管造影(上部消化管造影・注腸造影) (50) - IVRプログラム (40)
(1) 塞栓術(腫瘍・緊急止血術)
(2) 血管形成術・血栓除去(溶解)術(ASO、透析シャント)
(3) カテーテル留置(転移性肝腫瘍・急性膵炎) - 放射線治療プログラム(20)
II.研修目標
放射線診療に関わるすべてのモダリティを理解する必要があり、実際に自分でその装置を操作または経験してその原理や技術を学ぶ。この研修では、放射線診断(核医学を含む)、放射線治療の最低限の基本的事項を理解することにある。
【経験すべき診察法】
- 問診
(1) 喘息・アトピーの既往歴聴取
(2) 造影剤・薬物・その他に対するアレルギー反応の既往歴聴取
(3) 体内金属・ペースメーカーなど、CT・MRI禁忌症例の把握
(4) 重症心疾患・緑内障・前立腺肥大など、抗コリン剤禁忌症例の把握
(5) 間欠性跛行の病歴聴取・鑑別診断
(6) 出血傾向を来す薬物の服用歴 - 理学所見
(1) 四肢動脈の確実な触知
(2) 四肢虚血時の皮膚所見(色調・疼痛)
(3) 超音波検査時の腫瘤触診
(4) 注腸造影時の直腸診
【経験すべき臨床検査】
(1) 腎機能障害の有無(ヨード・Gd造影剤使用の可否を判断する。)
(2) 肝機能障害の把握(肝動脈塞栓術の禁忌を把握する。)
(3) 炎症所見・血液像の把握(画像による鑑別診断の一助とする。)
(4) 出血傾向の有無(穿刺検査の禁忌を把握する。)
【経験すべき手技】
(1) 末梢静脈路確保
(2) CT/MRI/RI/超音波の使い分け
(3) 各種造影剤の特性を知る
(4) 動脈静脈穿刺(セルジンガー法)
(5) 血管形成術(バルーンカテーテルの基礎知識)
(6) 血管・腫瘍塞栓術(金属コイル・塞栓物質の基礎知識)
(7) 血栓溶解・吸引術(ウロキナーゼなど、血栓溶解薬の使用法)
(8) 圧迫止血法
(9) 抗コリン剤筋注(消化管造影)
(10)非血管性処置(PTCD・PTGBDなど)