採用情報 Recruit
研修医
病理診断科
平成17年11月より常勤病理医として勤務して12年半が過ぎました。日常業務は、組織診断、細胞診、術中迅速診断、病理解剖等ですが、CPCや症例検討会(毎週月曜日17:30から、消化器内科・外科症例)、学会発表などにも頑張っています。
私の専門は癌の病理で、癌の正確な診断と前癌病変(癌の前駆病変)の発見に努力しています。癌症例としては、消化器(胃腸管、膵胆管系、肝臓)、泌尿器(前立腺、腎臓、膀胱)、乳腺、呼吸器(肺)などの手術症例が多く、ほかに整形外科領域の良性疾患の手術例もあります。婦人科は平成28年度より常勤医師が1名配置され、子宮癌検診を含め外来診療を行っています。東医師会地区には血液の専門医が乏しいので、病理組織のほか、血液検査等の臨床検査にてリンパ系・骨髄系の悪性腫瘍の早期発見に努力しています(他疾患のための病理検査や他の臨床検査の過程で、リンパ系、血液系の異常が発見されることがあります。この領域の悪性疾患の発見には、臨床各科の諸先生方の観察所見に頼らざるを得ない点が多い)。
癌の治療は、手術、放射線、化学療法などがあり、進化し続けていますが、早期発見が最も重要です。癌の早期発見には集団検診などでよく知られている細胞診が重要と思います。それは、外科的手術などのような身体的侵襲が少なく、比較的安価で、診断精度も良好な方法だからです。例をあげれば、喀痰塗抹標本、子宮頸部・体部粘膜の塗抹標本、尿の塗抹標本などの細胞診断です。乳腺などは針による穿刺吸引が必要ですが、組織損傷は乏しくなっています。
当院の消化器内科・外科では多数の膵胆管系・肝臓の癌の発見・治療が行われていて、特に膵胆管系の癌の早期発見には、内視鏡を用いた細胞診・病理診断が重要です。当院は検診センターではないので、東医師会地区の諸先生方のご協力と地域住民への啓蒙によって、この地区の地域検診センターなどと協力の上、東医師会地区の癌撲滅(あるいは癌で苦しむ住民を減らすこと)に邁進していただきたいと思います。当院検査部はそのための強力な後方支援をいたします。
東医師会地区の諸先生方の病理学的コンサルテーションや、学会発表の応援には労を惜しみません。いつでも気軽にご連絡ください。
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- 森内 昭
- 研究検査部長(昭和50年卒)
臨床病理一般、病理診断、細胞診・診断、病理解剖 -
- 医学博士
- 死体解剖資格認定(病理解剖)
- 日本病理学会認定病理医
- 日本病理学会病理専門医研修指導医
- 日本臨床細胞学会細胞診専門医
- 日本臨床検査医学会臨床検査管理医
- 日本臨床検査医学会臨床検査専門医
- 臨床研修指導医
1.目的
臨床医として必要な、最前線の生の臨床病理学に関する知識の習得(見聞による理解)にある。
2.研修内容
- 病理組織診断(術中迅速診断を含む)標本の切り出し、作製から最終診断まで。
- 細胞診(術中迅速細胞診を含む)標本の作成から最終診断まで。
- 剖検(病理解剖)の体験。
- CPCの体験とその報告書の作成。
3.研修方法
病理科単独よりも各診療科との連携によって、各診療科の研修過程のなかで研修医各自が受持った症例について上記研修内容の各項目をマスターできることが理想的である。
4.研修目標
- 研修制度のなかで病理関連項目として最も重要視されているのは研修医のCPC体験とCPC報告書の作成能力の育成である。
- 組織標本の切り出しや剖検診断にて肉眼的診断あるいは判断の重要性を学んで欲しい。